高齢者には配布するけど赤ちゃんには配布しない港区のおむつ
これまでも、0歳児におむつを区から配布してほしいと再三に渡り要望してきました。
例えば、2022年令和3年度決算特別委員会-10月4日のときには
高齢者へのおむつ配布と比較しました。
高齢者に対して港区では、2021年に2億円以上の支出をし、紙おむつの給付を行っています。
この事業は紙おむつの給付と、月1万円のおむつ代助成を合わせ、昨年度、2,158人が助成を受けました。
昨年度港区の出生数が2,461人であり、
港区で生まれた赤ちゃんの人数と、高齢者のおむつ助成を受けている方は、ほぼ同数であり、
港区の赤ちゃんたちにも、ぜひおむつ助成をしていただきたいと考えます。
このように、港区に限らずですが全国的に高齢者にはおむつを配布しているものの
赤ちゃんという、時限的(0歳児限定にするなら対象はたった1年)な対象に対しては
かたくなに配布してくれませんでした。
産後うつの発生率
「産後うつ」についても、これまで再三に渡り取り上げてきました。
言わずもがな、出産は命がけです。
私自身もLDRで三十時間かかり出産をしましたが、その後の育児はもっと大変です。
港区のような都心部では、自分の親が近くにいない、近隣の人とのつき合いもなく、気軽に相談できる人がいない、
夫は仕事で帰りが遅く、ワンオペ育児と頑張るお母さんも多くいます。
また、第一子の出産時の母親の年齢の全国平均は、1990年には27歳だったのが、2014年には30.6歳に、
また、2017年の港区では33.14歳と高齢化しています。
「私はとても育児を頑張っている。この子のためにできる限りのことは全てやってあげている。
それなのにどうしてうちの子は泣きやまないのか。こんなに頑張っているのに、私は一体どうしたらいいんだろうか」
こんなメールが私のところに届いたこともあります。
赤ちゃんと二人で部屋に長時間いると不安と恐怖を感じつつも、
「私は大丈夫。母親になったんだから頑張らないといけない」と一人で考え込んでしまうものです。
厚生労働省の発表によると、2016年までの2年間で、産後1年までに自殺した妊産婦は、
全国で少なくとも102人おり、この期間の妊産婦の死因では、がんや心疾患などを上回り自殺が最も多く、
また、自殺した時期を見ると、妊娠中が3人、出産後が92人と出産後が大半を占めています。
さらに、東京都監察医務院などの調査によると、この23区では2005年から10年間に63人もの妊産婦の方が自殺したことがわかっています。
本当に悲しすぎる現実ですし、このような自体は一刻も早く改善すべきです。
先ほどとは別の厚生労働省研究班による東京都世田谷区の妊産婦約1300人を対象にした心の状態の調査では、
自殺まで至らなくても産後二週間時点で、第一子を出産した母親の25%、4人に1人はうつ病の可能性があると判定されました。
以前、世田谷区にある産後ケアセンターを視察しました。
虐待のリスクの高い特定妊婦へ利用を推奨するケースもあるものの、
どんな人でも利用することが可能であり、年間の稼働率は約95%と大変高いことからも需要の高さがうかがえます。
要望した結果、今では港区でも港区産後母子ケアデイサービス・乳房ケア事業を受けることができるようになりました。
港区産後母子ケアデイサービス・乳房ケア事業
https://www.city.minato.tokyo.jp/chiikihoken/kodomo/boshi-nyuboucare.html
日本産婦人科医会は、産後うつ病はおよそ10-15%の罹患率であり、発症の背景要因は、うつ病の既往、パートナーからのサポート不足など育児環境要因による影響も大きいとしています。
つまり、産後うつは誰にでも起き得る、かつ家族の状況により いつ発症してもおかしくないということです。
やっと実現!0歳児へおむつ定期便への要望
このような背景で、明石市や品川区では満1歳まで月1回程度、
見守り支援員が訪問し0歳児へのおむつを配布、赤ちゃんと養育者の双方の見守りを行っています。
この事業のポイントはおむつ配布自体が目的ではなく、赤ちゃんと保護者の見守りを目的としているため、
おむつ等は、見守り支援員と対面し受け取ることを条件としていることです。
港区でも厚生労働省の実施する最低限の事業として、産後4ヵ月以内の家庭へ訪問する、こんにちは赤ちゃん訪問事業を行っています。
しかし、この1度きりであり産後うつの早期発見など効果は期待できず、十分とは言えません。
さらに0歳児の間は1日に10枚のおむつを使うことも珍しくなく、2kg近くある1パックのおむつは2週間足らずで使い切ってしまい、
ミルクなどと同様にかなりの重量を生まれたばかりの赤ちゃんと一緒に買いにいかなくてはなりません。
港区でも0歳児の家庭に対し見守りとあわせたおむつ定期便を実施し赤ちゃんと保護者の心身を守るべき!
と今回もめげずに質問しました。
その結果・・・
区からの回答
引き続き、産後ケア事業の充実に努めるとともに、 ゼロ歳児の家庭へのおむつの定期配送については、母子の状況把握が可能であり、 かつ必要な支援につながる効果的な取組となるよう、実施に向けて検討してまいります。
要約すると・・・
やります!(ただし時期は未定)
という回答です。
やった!!嬉しい!!
また1つ公約を実現することができそうです!!
今後港区の0歳の赤ちゃんたちにはおむつが、
保育者と赤ちゃんの見守りと一緒に届けられそうです!
また一歩、「子育てしやすい港区」に近づけることができそう!!
できれば、2025年度(来年の4月)から開始してほしい!
決定したら改めてご報告します。