4/1から保険適用になった不妊治療の支援拡大を

保険適用以降の不妊治療支援


今回は、保険適用以降の不妊治療に関する質問について取り上げます。

質問の概要
4月から不妊治療が保険適用となります。私自身、不妊治療を受けた経験があり、不妊治療で女性の受ける身体的痛みや精神的ダメージの大きさを身をもって感じています。
保険適用となれば、治療を希望する人の経済的負担が軽減されますが、誰もが不妊治療できるようになることのプレッシャーなど心理的な支援もセットで求められています。そこで、港区として保険適用となったあとの不妊治療に対する支援をどのように検討しているのか、区に質問を行いました。


4月から不妊治療が保険適用となりました。
質問をした3月中頃は、いまだ国から保険適用に関する詳細が発表されていませんでした。
女性は43歳未満で事実婚も対象、体外受精や顕微授精は、治療開始時に女性が40歳未満なら子ども1人につき6回まで、40歳以上43歳未満は同3回までが条件。
現行の助成金の支給回数に関係なく適用される見通しで、男性側の年齢には年齢制限はないものとなりそうです。

詳しくは厚生労働省のこちらのお知らせを御覧ください
https://www.mhlw.go.jp/content/000913267.pdf

1年前の予算委員会の際に、私自身の経験として、流産をした後、子宮外妊娠をし緊急入院の後に卵管を切除したことを例に出しましたが、その後の1年間は不妊治療を受けています。
不妊治療として顕微授精や体外受精も行っており、毎日のように自分で自分に注射を打ったり、麻酔を打ち採卵手術を受けています。
採卵直前の自己注射では、厳密に時間が決められており、オンライン会議をしながら注射を打ったこともありました。
先生に体質改善につながるからと聞き現在でも毎日20錠ほどのサプリメントも飲んでいます。
不妊治療は本当に壮絶です・・・。

このように、子どもがほしいと願う女性たちは大きな犠牲を払いながらも不妊治療に取り組んでいます。
不妊治療で女性の受ける身体的痛みや精神的ダメージの大きさを身を以て感じています。

だからこそ、不妊治療による苦痛や負担を少しでも軽くすることができることがあるならば政策として実施すべきだと思っています。

厚生労働省の調査によると、体外受精の費用は1回平均約50万円とのことですがクリニックにより差があるため、実際にはより高額になっている方もいます。
しかし、保険適用となれば、1カ月の自己負担額の上限を定めた高額療養費制度も使えるようになり、治療を希望する人の経済的負担が軽減されるため喜ばしく思う一方で、誰もが不妊治療できるようになることのプレッシャーなど心理的な支援もセットで行ってもらえるよう、強く思います。

そこで、港区として保険適用となったあとの不妊治療に対する支援についてどのように考えているのか、区に対して質問を行いました。

区からの返答

2022年4月からの不妊治療の保険適用については、国からは保険適用される治療法を行える医療機関の条件など、詳細についてはまだ示されておりません。

区では、国や東京都の動向を注視し、確定した内容については速やかに区ホームページに掲載して、区民への情報提供に努めています。

不妊治療を選択される方にとっては、身体的経済的な負担に加えて、心理的な負担に対する支援も重要であると認識しています。

今後、区としては、国や東京都の制度を踏まえた上で経済的負担の軽減に取り組むとともに、不妊治療を経験したピアサポーターによる相談体制の強化など、不妊に悩む方々の気持ちに寄り添う支援を行っていきます。

一人ひとりに合わせた不妊治療の選択

区としては、不妊に悩む方々に寄り添う支援を行っていくという心強い返答をもらうことができました。

保険適用にはさまざまな制限があるため、今後は保険適用条件の範囲内での治療がメインになることが考えられます。
保険適用範囲内の治療であれば、患者負担は原則3割で、また1カ月当たりの自己負担に上限を設ける高額療養費制度を使うことができます。

一方で、不妊治療では患者の年齢や状態に合わせた技術が使われるため、今回保険適用される治療に加え、いわゆるオーダーメイド不妊治療といわれる高度な技術を使うことも少なくありません。
こうした治療は今後、先進医療として実施される可能性がありますが、全額自己負担となることも考えられます。

不妊治の保険適用に伴い、現在行われている不妊治療1回当たり30万円の助成制度は廃止される見通しです。

港区は現在、高額の治療費がかかる特定不妊治療(体外受精・顕微授精)について、経済的負担の軽減のために医療保険が適用されない費用の一部を助成していますが、治療を望む方々のニーズに合わせて柔軟な支援を行っていただきたいと思います。

不妊治療経験者として、保険適用開始後も一人ひとりが望む治療を選択できるようにするために、保険適用外の治療方法を選択された方々に対しても、港区として行っていく支援について検討・要望していきます。

また個人的な不妊治療の日記は改めて書きたいと思います!

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