学童クラブのタイムシェア
港区は地価が高く公共施設で活用できる土地が不足していることは言うまでもなく、これは学校施設にも影響しています。
安全面を考慮しても、できることなら郊外に移動せずに放課後を安全に過ごせるよう学校内に学童クラブを設置することが望まれ、
「新・放課後子ども総合プラン」においても、学校教育に支障が生じない限り、
余裕教室や放課後に一時的に使われていない特別教室や体育館等の徹底的な活用を促進するとしています。
しかし、実際には徹底的な活用がされているとは言い難い現状があります。
芝浜小学校の放課GO→クラブしばはま
こちらが先日視察した放課GO→学童クラブしばはまです。
芝浜小学校の放課GO→学童クラブしばはまでは、学校施設の大きさに限りがあることから学童のタイムシェアが取り入れられており、
学童クラブが専有できるスペースはたったの72.49平米です。
しかもこの広さの中に、
キッチン、事務スペース、学校の保健室を使用できないため体調不良の子どもが横になれるスペースの確保などすると
とてもこのスペースで学童クラブの登録160人と毎日変動的な学童の登録360人が安全に過ごすことはできません。
そこで、こちらにある1階の多目的室、(↑)
5階の家庭科室、多目的室、体育館などをその日によって変化する、学校から使用許可が出た部屋を利用しています。
子どもたちは毎日同じ場所とは限らないため、自宅ではなく他人の家にいるような感覚であったり、
職員は部屋におかれたマットや机、おもちゃなどを全て移動することが求められ負担がかかっています。
またこちらは、学童クラブの子どもたちの入退出を保護者に伝えるミマモルメのセンサーです。
学童クラブ専用の部屋では上記の写真のように壁に埋め込まれているため
部屋の扉をランドセルを背負い入退出すると自動的に反応します。
しかし、16:30までの1年生全員が1階の多目的室を利用する日には、
学童クラブ専用の部屋を利用しないため上記の写真にあるタッチ式の機械を1階に設置し、
約100人の子どもたちが一列に並び1人ずつタッチをしなくてはなりません。
ミマモルメにタッチするために、100人の子どもたちが行列を作っている現状です。
学童クラブのタイムシェアは、国から学童クラブの待機児童を解消するために示されたプランです。
学校内で毎日同じ多目的室を継続的に利用できるケースは良いと思いますが、
芝浜小学校のように安定的な運用ができないのであれば子どもたちにとって最適な方法ではありません。
学校施設では安全かつのびのびと子どもたちが過ごすために十分な教室が不足する場合には、
学校外に学童クラブを設け子どもたちも職員も安心できる放課後の居場所を整備すべきと考えます。
区からの回答
今後、児童数の増加により、校内の部屋を確保することが困難な場合は、学校の近隣地に新たな活動場所を確保し、
安心して過ごせる居場所づくりに取り組んでまいります。
今後の動き
これまでも区から学校に対して
放課後に学童の子どもたちに部屋を貸してほしいとお願いしていますが
学校から断られたり、前日や当日になっての場所の変更などがされてきています。
まずは今後も学校に体育館横のボルダリングのある多目的室を使わせてほしいことなど要望すべきです。
そして、それでも使える部屋が増えないようであれば、民間ビルなど他の場所に学童を整備すべきだと考えます。
教育委員会と一緒に、子どもたちが安心してしかも有意義な放課後の時間を過ごすことができるように
粘り強く交渉していきます!
学童に関するご意見・ご要望・現状などぜひご連絡ください。