共働き家庭が当たり前の時代に、学校運営は変わっているか?
私はこれまでも一貫して、共働き家庭を前提とした学校運営へ転換すべきと訴えてきました。
しかし、いま令和の時代にあっても、学校運営は戦後の枠組みを引きずったままではないでしょうか。
戦後からほぼ変わらない「授業時数」
1947年(昭和22年)、戦後間もない時期に定められた小学校の学習指導要領。
そこから78年が経過しました。
私が文部科学省のデータを基に整理した資料を見ると――
小学校1年生の年間標準授業時数は、この78年間でわずか80時間しか増えていません。
80時間というと多く聞こえますが、
- 1週間あたり約1.5時間
- ほぼ「週2時間弱」の増加
にすぎません。
専業主婦世帯が大半だった時代から、現在は共働き世帯が多数派へ。
社会構造は大きく変わりました。
それにもかかわらず、学校制度の前提はほぼ変わっていないのです。
教育は国の未来を担う人材育成の基盤です。
だからこそ、時代に合わせた運営へアップデートすべきではないでしょうか。
都民の日は、本当に「学校を休む日」なのか?
10月1日は「都民の日」。
多くの方が、
- 学校が休み
- 都立庭園や美術館が無料
というイメージをお持ちだと思います。
しかし――
都民の日は国民の祝日ではありません。
港区役所も、都庁も、議員も通常業務。
つまり、働く保護者にとっては平日です。
都民の日の本来の趣旨
東京都都民の日条例 は1952年(昭和27年)に制定されました。
条例にはこう明記されています。
「東京都民がこぞって一日の慰楽をともにすることにより、その自治意識を昂揚し、東京都の発展と都民の福祉増進を図るため」
目的は
東京都の発展と都民の福祉増進 です。
「学校を必ず休みにする」とは書かれていません。
実際、都立学校の管理運営規則では休業日とされていますが、
校長は教育委員会の許可を得れば、休業日に授業を行うことができる
とされています。
つまり、許可があれば通常授業は可能なのです。
他区ではすでに通常授業へ
すでに対応している区もあります。
- 墨田区
2019年度以降、都民の日は原則通常授業日に。 - 大田区
2008年頃から区立全校で通常授業を実施。 - 世田谷区
学校ごとの判断で開校している例もあり、区として一律休業としていません。
いまの社会に合わせた、柔軟な判断がなされています。
港区の現実:学童利用の実態
港区の状況を確認するため、子ども家庭支援部に調査を依頼しました。
- 学童登録児童数:3,352人
- 日常利用:約2,000人(約6割)
そして、今年の都民の日。
学童利用者数:1,407人
これは通常利用の約7割にあたります。
つまり、
ふだん学童を利用している子どもたちの7割が
学校が休みの日に学童で過ごしている
という現実があります。
教職員は出勤している。
子どもは学童に通っている。
保護者は働いている。
それならば、学校で通常授業を行うという選択肢を検討すべきではないでしょうか。
共働きがマジョリティーの時代へ
港区でも共働き世帯が多数派です。
「昔からそうだから」ではなく、
いまの家庭実態に即した学校運営へ。
都民の日を通常授業日にできるよう、
規則改定を含めた前向きな検討を求めていきます。
教育は、未来への投資です。
そしてその土台は、現代の家庭に合った制度設計にあると私は考えています。
区からの回答
今後
墨田区や世田谷区、大田区では、時代の変化に合わせた学校運営が進められています。
一方で、港区はこれまでどおり都民の日を一律休業としています。
課長答弁では、「東京都の発展と都民の福祉増進を図る」との説明がありました。
しかし、子どもたちの状況はどうでしょうか。
都民の日で学校が休みになっても、多くの子どもたちは学童で過ごしています。
これで本当に子どもたちの福祉が増進されていると言えるのでしょうか。私は率直に疑問を感じています。
形式的に休業日とするのではなく、子どもたちの実情に合わせた対応を考えるべきです。
都民の日のあり方については、通常授業の実施も含め、現実に即した見直しを検討すべきだと考えます。


