港区の児童発達支援をめぐる現状と課題 〜コアヴィレッジを訪れて〜
こんにちは。今回は、港区にある 児童発達支援施設「コアヴィレッジ芝公園」 を
実際に訪問してお話を伺った内容をもとに、
港区の児童発達支援の現状や課題についてまとめてみました。
コアヴィレッジ芝公園での様子
訪問した際に印象的だったのは、スタッフの専門性と温かさです。
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小学生の方は、50㎡以上の広さに定員10人で職員6.5人が配置。
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元保育士、公認心理士・臨床心理士、作業療法士・理学療法士、言語聴覚士などが関わっている。
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作業療法士・理学療法士、言語聴覚士などの専門職は週1回の関わりが中心。
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年齢によってフロアを分け、小さい子から年中・年長、小学生まで
安心して過ごせる環境を工夫している。
山田社長ご自身のお子様の経験が元となっており
雰囲気は和気藹々と、子どもたちが仲良く遊んでいるのが印象的でした。
また、インターナショナルや私立小学校に通う子どもたちも利用しており、
多様な家庭が支援を求めていることが分かりました。
利用までの長い道のり
施設の見学には、診断書を持っていない保護者の方も多く訪れているそうですが、
しかし実際に利用するには、
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相談支援事業所に相談
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医療機関で診断
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受給者証発行
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利用開始
この流れを経る必要があり、港区では平均1〜2か月ほどかかるとのことでした。
相談支援事業所も空きが少なく、また子供を専門としている方が少ないため、
隣接する区の相談支援事業所を使う方も少なくないとのことでした。
一方で、中央区やさいたま市では
「受給番号が分かれば即日利用可能」「セルフプランが認められている」という仕組みもあり、
スピード感に大きな差があることを痛感しました。
セルフプランの方が、親と児童発達支援事業所と話しあうことができきめ細やかに報告書を作る事ができるので
児童発達支援施設側、保護者側からして良いと考えられるとのことでした。
利用日数の不公平感
コアヴィレッジでもよく話題になるのが「利用日数」の違いです。
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特別支援学校の子 → 月23日利用可
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普通級に通う子 → 月5日程度
施設を掛け持ちすることで日数を増やす家庭もありますが、不公平感は大きいです。
最近では最初から10日で利用開始できるケースも増えているとのことですが、
港区はセルフプランが認められておらず、
相談支援事業所を通さないと計画を立てられないため、柔軟な対応は難しいのが現状です。
港区と中央区の違い
コアヴィレッジの方からは「中央区の方がスムーズ」という声もありました。
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港区 → 支所ごとに受給者証を発行、担当は保健師(常駐せず)、会議(月2回)で◯×を判断。利用開始日は分かりにくい。
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中央区 → 担当者が固定、保健師は関わらない。セルフプランが可能。スピードが早い。
この仕組みの差が、保護者や子どもたちにとって大きな負担になっています。
また、コアヴィレッジは中央区にも施設を持っているためこのような違いに戸惑うこともあるそうです。
保護者の負担とニーズ
共働き家庭では、送り迎えをするのが大きな負担になっており、
途中で仕事を抜けて預けにきて、夜ピックアップする方もいるとのことです。
送迎支援や延長保育のニーズは高いと考えられますが、費用や人材の面で難しいのが現状です。
それの影響もあってか、土曜日の空きはほぼなく埋まってしまう事が多いそうです。
東京都としては、0歳から2歳までの第2子以降の児童発達支援等の利用者負担を無償化しており、
中央区、文京区、墨田区、豊島区、足立区、葛飾区、千代田区では、独自に無償化の制度を持っているとのことでした。
また9月からは第一子に関しても無償化を実施しております。
詳しく下記
https://www.metro.tokyo.lg.jp/information/press/2025/08/2025080401
今後の方向性
コアヴィレッジの現場からも、次のような改善が求められていました。
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受給日数の拡大。
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港区でのセルフプラン導入(保護者と事業所で柔軟に支援計画を作れるように)。
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手続きの簡素化(支所ごとのバラつきをなくし、即日利用も可能に)。
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送迎支援・ICT活用(成長の「見える化」など)。
最終的には、子どもたちが 集団生活の中で居心地よく過ごせる“インクルーシブな環境” を整えることがゴールだと感じました。
コアヴィレッジの詳しい内容はHPから





